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有形文化財

現代に息づく建築仕様

コリシャン・オーダー(列柱)が目を引く当行本店
▲コリシャン・オーダー(列柱)が目を引く当行本店

昭和初期の建造物で有形文化財である本店は、建築学上、貴重な存在である。異なる建築様式の混合体であり、「近代から現代への過渡期の作品」と評される。と同時に、鹿児島市の目抜き通りにある立地も手伝って、ランドマークの役割も果たしている。

鹿児島県技師三上昇氏の設計で1937年(昭和12年)5月、竣工した。鹿児島無尽の時代である。戦前の激動時に"産声"をあげ、戦後の混乱、高度経済成長、バブル景気、そしてバブル崩壊による平成不況と、これまで70有余年にわたる世の中の変遷を見届けてきた。


本店外壁

存亡の危機にさらされたこともあった。全面新築案が浮上したのだ。だが、総合的な判断から、この案を排して保存を図ることに収束、増築することで決断した。

もともとは4階建て(一部6階建て)。1967年(昭和42年)に増築した際は地盤改良などを施し、地下1階地上8階に建て増して現在に至っている。1階から3階までは、ルネサンス様式とゼツェッション様式との混合様式である。5世紀のギリシャ時代に完成した硬盤、柱身、柱頭を有する部分と、この柱を支える幹部分を含めたオーダーと呼ばれる列柱部分はコリンス式と呼ばれる。3階まで突き通った巨大なコリシャン・オーダー(列柱)は迫力がある。


本店玄関前にある有形文化財登録指定のプレート
▲本店玄関前にある
有形文化財登録指定のプレート

鹿児島で現存する様式建築の中では最も初期のもので、いまでも当時の姿をよくとどめていることから、1998年(平成10年)12月11日付で国の登録文化財となった。これからも数々の歴史を刻んでいくことであろう。